輸出加工企業「EPE」の定義と
満たすべき要件とは

輸出加工企業(EPE=Export Processing Enterprises)とは、政令第35号において、輸出加工区、工業区または経済区において輸出加工活動を行う企業と定義されています。輸出加工企業として認められれば、輸出入関税や輸入時の付加価値税が免除されるなどのメリットが享受できます。

EPEとして認められるためには、次のような要件を満たした上で、税関局の検査を受ける必要があります。

①外部と隔てられた強固なフェンスおよび物品の出入専用のゲートを有すること
②倉庫の出入口に休日含む24時間体制の監視カメラを設置し、録画データはEPEにて最低12ヶ月間で保管され、管轄税関に送信されること
③税関法令で要求される輸入品の入出荷・在庫・使用に関するレポート作成用の免税物品の管理ソフトウエアを有すること、など。

EPEの外部倉庫の利用と
必要な手続き

政令第35号の26条10項によると、フェンスにより外部と隔てられている等の一定の条件を満たすと、EPEは外部倉庫が利用できます。ただし、その場合でも「税関局からの検査を受け、証明書を入手した日から外部倉庫を使用できる」と定められているので注意が必要です。

税関局からの証明書がないと、税務リスクなどが残りますのでご注意ください。

西川 貴陽 Nishikawa Takaaki
公認会計士(日本・米国)、日系企業担当インドシナ副統括ディレクター。EY新日本有限責任監査法人にて、監査業務や株式公開支援業務、財務デューデリジェンス業務に従事後、2016年よりEYベトナムに赴任。
Ernst & Young Vietnam Hanoi Office
電:(043) 831 5100
E-mail: eyhanoi@vn.ey.com
ウェブサイト: www.ey.com