我らの味方!
日系公的機関の利用術
在越日系企業の力強い味方。それが同じ日系の公的機関だ。
大使館や総領事館はもちろん、ベトナムにも企業を支援する機関が数多くある。
一方、「敷居が高い」や「うちとは関係ない」と足を運ばない方も多いのでは?
今回は主たる支援内容を各機関にアピールをしてもらった。
ベトナム日本商工会(JBAV)が取り組む主要活動は、ビジネス環境改善と生活向上支援。各種政府会合で日系企業の「声」を訴えるとともに、当地での生活を豊かにするための事業(セミナー・イベント)を展開している。
日越共同イニシアティブ 越政府との対話に参加
ビジネス(事業)環境改善に関する取組みでは、会員企業の円滑な事業サポートにつながるような投資環境の整備や、日系企業が共有する課題解決のための活動を展開している。
そのひとつに、日越両政府間の合意の元に、ベトナムの投資環境の改善や産業競争力の向上を目的に組織された「日越共同イニシアティブ」への参画がある。2003年に始まり、2016年8月から第6フェーズに入った。現在は労働、賃金、物流・運輸サービス、サービス業、中小企業支援等の7つの課題を協議している。
「また、ベトナム政府と各国商工会議所の対話の場である、『ベトナムビジネスフォーラム』(VBF)のメンバーであり、年に2回のVBF総会をはじめ、ベトナム政府との対話や会合等で日系企業の声を発信しています」
VBFについては、今後はより活発な発信や提言が期待されている。また、日系企業の要望などを集める手段は、日頃から実施している会員企業へのアンケ―ト等の調査だ。課題発掘や論点整理を行い、ベトナム政府等に対する意見書や要望書として提出。その他、税関当局や税務当局との対話会合、JETRO JICAと連携したセミナーを随時実施している。
「活動の詳細については、ぜひJBAVのWebサイトに定期的なアクセスをお願いいたします」
医療や料理のセミナー 日本人の交流・親睦も
ハノイを中心に、ベトナム北部に居住する在留邦人の生活向上支援も行っている。そのひとつはセミナー等による最新情報の提供だ。
「ビジネス活動の支援だけでなく、邦人同士の交流機会の創出や日常生活を充実させるためのセミナー、ワークショップ、イベント等も実施しています」
セミナーの例を紹介すれば、今年7月の医療セミナー「ハノイで気をつけたい経口感染症」&「ハノイ特有の歯科症状とベトナム人から学ぶ予防歯科」。在ベトナム日本大使館の医務官が講師となり、53人が参加した。また、今年8月にはユニークな男の料理教室「ハノイでこっそり、料理がデキる男に」が開催。29人がベトナム人講師の指導の下、「フォークオン」、「鶏肉のおこわ」、「ブーンタン」のベトナム料理を作った。10月には「ハノイ日本祭り」、11月には「日 in 越アート展2017」、12月には「日 in 越EKIDEN2017」が予定されている。
「今後も、日系企業のビジネス環境の整備・改善に関する取組みの充実はもとより、会員相互の交流・親睦、および日越両国の親善・文化交流につながる事業を展開してまいります」
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