ウィンさんの辛口お悩み相談室　第18回

Q.　ベトナム人にとって日系企業の
魅力的な点・ウィークポイントとは？

A.　基本的に気質の親和性は
高いけど、スピード感に注意

大学で日本語を学んだなどのベトナム人を除き、一般的なベトナム人が就業先として日系企業を選ぶ理由は、日系企業はマナーがしっかりしていて、親切で、皆教育をきちんと受けているという印象があり、そういう人たちと一緒に働いて自分も感化されながら伸びたいという意識があると言えます。もちろん良い点ばかりではないのですが、ベトナム人にとって日系は「バランスが良い」と感じるのでしょう。

ベトナム人でも、成果主義を徹底したい欧米志向の人は日系企業は合わないかもしれません。長期的に働きたいタイプであれば日系に向いているのかなと思います。ただ、一般的なベトナム人の考え方は日本人に近く、温かみのあるアットホームな社風や、互いを尊重して仕事を進める姿勢はベトナム人の気質に合っていると思います。

採用はスピード勝負目移りしてはダメ

一方で人材業界にいて感じる日系企業のウィークポイントは、「スピードが遅い」という点です。求職者からもよく声が挙がりますね。「何度面接しても全然決まらない」と。返答が待ちきれないなどの理由で他の企業に流れてしまうことがしょっちゅうあります。

結論は早々に出ていても、遠回りして「慎重に検討した結果…」と、明言を避けたり…。採用に限らず、プロジェクトでも日系はとにかく時間がかかるからと、他国と比較されて不利になりがちです。スピード感でチャンスを逃しちゃうんです。

ただ、このウィークポイントに気付いて改善している日系企業もあります。また、この人材は貴重だとすぐ見極められるマーケットの知見があるかどうかも重要です。「もっといい人がいるかも」と、目移りしているうちに他の企業に決まってしまうこともあるため、スピードアップが目下の課題といえるかもしれません。

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