IT知識基本のき No.011

皆さんこんにちは。前回は、インターネット環境について噛み砕きました。少しでも快適なインターネット環境を提供するためのサービス提供側の努力として、一つは迷惑メールとの戦いがあります。今回はこちらを噛み砕いてみます。

迷惑メールの判定理由は非公開

本来の迷惑メールは、メールを受け取った人が「この内容のメールは迷惑だ」と自己判定することで定義されます。グーグル(Google)などのフリーメールは、これらの統計を元に自動判定し、「多分、このメールは迷惑メールだろう」として処理します。

ただ、受け取った人にとっては「迷惑」であったり「歓迎」であったり主観が入ることから、自動的な迷惑メール判定はパーフェクトではありません。

迷惑メールの弊害ととるべき対策

迷惑メールが大量に届くと、トラフィック量が増えたりメールサーバーの負荷が上がってしまい、正常稼動の妨げとなるため、迷惑メールを受信しないような対策を講じます。しかしながら前述の通り、自動判定ですので、真面目な仕事のメールでも迷惑メールとして判定されてしまうことが少なくありません。また、その判定の理由は非公開です。なぜなら、手の内を明かしてしまうことになり、それをすり抜けて新たな迷惑メールが送信されるからです。そのため、かつては当たり前に届いていたメールも、実は迷惑メール判定されてしまい、届いていない(相手側で受取拒否)、または、(相手側で自動的に)迷惑メールフォルダに分類されてしまう可能性がゼロではなくなりました。すべては相手側のサーバー業者が行った処置なのですが、どうしても迷惑メールとして判定されてしまう場合は、送信側で回線やサーバーを変えたり、「迷惑メールブラックリスト」からの解除申請などの処置を行う必要があります。便利なインターネットも、このような攻防があるからこそ使うことができるのですね。

安藤 究真
大学4年時にサーバーホスティングを提供する(株)チロロネットを設立。2015年にベトナム現地法人を設立。
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