【ベトナム】日系ヒット8商品!
販売増の秘密
ベトナムでヒットしている日本の8商品をご紹介!
なぜ売れたのか?
どんな理由があるのか?
あなたの会社でも必ず参考になる、日系企業の独自の戦略をリサーチした。
独自開発の「レバーアーチファイル」により、ファイル市場で話題となったコクヨベトナム。勝因は評価の高い「内曲げ製法」に加えてベトナム仕様の材料だ。
材質や特殊製法で人気に
政府や法律の指定から多くの書類が発生するベトナムでは、その管理も大切な業務となる。内側に書類を綴じるレバーを付けた「レバー式アーチファイル」はそのためによく使われるが、コクヨベトナムの製品がヒットした理由は、ユーザーへの心配りにあるようだ。
レバー型の綴じ具は世界標準なので一般的な商品と同じだが、ベトナムの過酷な気候を考慮して本体の材料を選定し、日本の品質と変わらない商品とした。競合のベトナム製では湿気や高温で表紙が波打ったり、色あせが多く発生するが、同社製品では極めて稀だそうだ。また、背ポケットのフィルムやその内部にある背紙の印刷の品質にも配慮しているので、ポケットのシワや印刷の色転移も発生しにくい。
「日本で評価の高い、表紙を内側に曲げる『内曲げ製法』をベトナムでも採用しました。他社製品のように表紙が外側に反っていると、ファイルを棚に出し入れする際に邪魔になり、片手でスムーズにできないのです(写真参照)」
どれも何気ない気配りではあるが、長期間使用するユーザーであればあるほど、小さな使い勝手の良さを高く評価するという。同商品は他社よりも価格が高めだが、こうした理由から顧客の支持を得ているという。
「日本発の小さな工夫をベトナムに持ち込む一方で、ベトナム人ユーザーのニーズに合わせたバランスの良い商品が、ベトナムでヒットするのだと考えます」
流通や社内体制も重要
流通力や社内の体制も重要だそうだ。流通力とは、ベトナムの各地方における強い流通パートナーを探して彼らと提携すること。社内の体制とは主にベトナム人スタッフの処遇だ。日本人単独ではベトナム人の慣習や感覚など微妙なニュアンスをつかめないことが多くあると自覚して、日本人とベトナム人が担う業務を明確に分ける。あるいは、思い切ってベトナム人を要職に起用するなどだ。
「ベトナム市場におけるシェア拡大のためには、日本本社から現地法人側への権限委譲も重要なポイントです」
前述のように大量の書類の管理が必要となるベトナムでは、ファイリング関連商品は今後も堅調な需要が見込まれると同社。一方では、日系や外資企業のベトナム進出のスピード増、ローカル企業の巨大化やプロフェッショナル化が進む中で、オフィスの環境やツールは高品質が要求されるだろうと語る。
「今後は、日本で販売されているものと同じチューブファイルや、その他の商品の販売を検討しています」
コメントを残す