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青森県八戸市長 小林 眞氏 トップセールスを行った八戸市長、弘前市長、おいらせ町長(左から)
青森県八戸市長 小林 眞
トップセールスを行った八戸市長、弘前市長、おいらせ町長(左から)

イカの水揚げ高で日本一の八戸市、リンゴの生産量で日本一の弘前市、青森県が生産量日本一を誇るゴボウとニンニクの産地であるおいらせ町。特産品を持つこれらの自治体が販売したのは、シメサバ、イカ一夜干し、リンゴ、ゴボウ茶、黒ニンニク、日本酒、リンゴ酢、羊羹、ケーキやアイスクリームまで20数種類。ねぶた祭りを踊る職員、八戸市の「ゆるキャラ」も登場し、イオンのフロアがベトナム人であふれた。

販売スタッフは「青森県」の法被を着ているが、実は八戸市が県内の自治体に呼び掛けて実現したフェア。そのきっかけがユニークだ。八戸市には「海外経済協力員」という制度があり、同市や県南地域にゆかりのある、海外で活躍している人が就任している。各国各地の経済情報の収集や市のPRなどを行い、地場産業の育成や貿易促進を図っている。

14_2「海外経済協力員はアメリカ、中国、シンガポールなどにおり、ベトナムではイオンモールベトナムのマネジャーさん。八戸市の隣のイオンモール下田店に勤めていた方で、彼とのつながりで物産展が生まれました」

1年半ほど前から連絡を取り会い、2014年11月に八戸市の職員が視察に来越。物産展の話が徐々に具体化し、準備を始めたのが開催の1年ほど前からという。日本からの輸出となるので値段は高くなるが、来店する中間層や富裕層には興味を持ってもらえると思ったそうだ。

同時に八戸市では、県内の自治体に物産展への参加を募る。ここで弘前市とおいらせ町が「乗ってきた」という。

Japan Aomori Food Fair2016の様子
Japan Aomori Food Fair2016の様子
自治体増で来年も
職員によるねぶた祭り
職員によるねぶた祭り

初日はイオンの「ポイントアップ・デイ」と重なって来場者が多かったこともあるのか、約40万円を売り上げた。翌日と翌々日は約20万円。どの商品も評判は良かったが、当初から関わってきた八戸市の職員によると、「何が売れるかわからない」。

まず、リンゴが大人気。1kgで20万VND前後と高額だが、次々と売れていく。リンゴジュースは2日ほどで売り切れたという。

意外なところでは、イカ一夜干しも3日目には売り切れ。ベトナムにも似た商品があって好まれていたのが理由の一つだが、「確かに高いがサイズが大きいので割安感があったようだ」とのことだ。今後は商品自体や青森県のPRと同時に、販路拡大に向けたBto Bの商談会にまでつなげていきたいという。
「青森県の自治体数をもっと増やして、来年もぜひ開催したいですね」(小林市長)