【ベトナム・人材採用】【ベトナム・人材育成】駐在責任者に
必要な資質とは

SK人事部　採用・教育虎の巻　其の七十五

成長ステージにより
求められる資質

今回はベトナム駐在責任者として出向（派遣）される方に求められる資質についてお伝えします。業種や事業目的により差異はありますが、企業の成長（発展段階）ステージにより整理します。

①創業期

会社の立ち上げ時に必要な資質は、実務的にはマーケティング力や分析力、折衝力などに加え、土台となるコミニュケーション能力や失敗を乗り越えられる胆力（ストレス耐性）などが重要な気がします。ビジョンを部下に共有するなど人間的な信頼度も必要となり、経営管理者自身の魅力でスタッフをまとめていく場合が多いです。また、計画通りに進まない現実と向き合い、試行錯誤を繰り返す時期かとも思います。スタッフと一対一のコミュニケーションも多く、母性的なマネジメントスタイルが好まれます。

在越日系企業が
今後迎えるステージ

②成長期

この時期は事業モデルが固まり、ビジネスプロセスを磨きながら、事業の拡大成長に耐えうる組織づくりが重要になります。商品サービスの標準化・スピード化、社内の階層化など、持続性がある仕組みの構築など、管理体制を強化する時期になると思います。スタッフも増加し、属人的な対応力だけでは限界がきます。事業を推進する資質と同時に総務・経理・人事などのバックヤード経験が活かせる機会は多いです。合理性や戦略的思考が必要になり、父性が強い、厳しめのマネジメントスタイルが成果を発揮しやすいです。

③成熟期

この時期は競合との差別化や既存事業からの広がり・新しい事業モデルの検討など、“変革”が必要です。現状の分析やマーケティング的な資質のほか、自社の強みを活かして商品・サービスを構想する力なども重要です。経営企画的な全体最適化を考える資質が求められます。朝令暮改な目標変更もあり得るため、部下を納得させる知的タフネスさがあると良いです。

現状では、まだまだ成長市場のべトナム進出日系企業で成熟期に入っている場合は少ないと思います。