Q. ベトナム人材の面接時、聞くべき質問やレジュメで確認する点は?

A. 面接では過去に注視を。レジュメで実力は判断できません

日本企業は面接時に過去ではなく将来について候補者に語らせる傾向がありますが、ベトナム人の場合、将来についてあまり深く考えない楽観的とも言える思考が一般に見受けられます。そのため、5年後や10年後について尋ねると戸惑うことが少なくないでしょう。

過去に何をやったのか、そこにどのような問題があり、どう乗り越えてきたのか、その経験を今後にどう活かして行くつもりか、を尋ねる方が、ベトナム人採用候補者の対応力・判断力・解決力の判断材料になると思われます。

「3年後、5年後にどうなりたいのが明確でない」、「末永い勤務が望めない」、「転職が頻繁で尻が軽い」などといった理由で日系企業が採用を見送ったケースがありました。候補者の経験や意欲が企業側の希望や条件とマッチしているにもかかわらず、面接担当者のスキルが乏しい為に採用を断念するというのはもったいない話ではないでしょうか。

レジュメの読み方、扱い方には工夫が必要

日系企業に限らず、レジュメ上の言語能力の優劣に焦点を当て、優秀だ、仕事が出来ると判断する採用担当者は少なくないです。ただ、実力はレジュメだけでは測れず、失敗に対する解決方法を考える力、つまり問題への対応力を観察することが大切です。

レジュメに基づいた自己紹介や職務経歴を語らせることは、カラオケの十八番を歌わせるのと同じです。

また、日本では企業側が求めることもあり、可能な限り詳細な職務経歴を書く傾向があります。しかし、ベトナムでは詳細なレジュメはあまり歓迎されない場合があります。レジュメの作成時は転職前の企業に勤務している訳で、立派なレジュメを見ると、眉をひそめたくなるのではないでしょうか。

可能であれば前職のリファレンスチェックを行うことが一番の理想ですね。

 

 

レ・トゥイ・ディウ・ウィン
Le Thuy Dieu Uyen
2013年にJACリクルートメントベトナム入社。2018年4月にジェネラルダイレクターに就任。
JAC Recruitment Vietnamホーチミン市事務所
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