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ベトナムでヒットしている日本の8商品をご紹介!
なぜ売れたのか?
どんな理由があるのか?
あなたの会社でも必ず参考になる、日系企業の独自の戦略をリサーチした。

 

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2009年の発売以来、毎年成長を続ける「肌ラボ」。2016年は売上が前年比の2倍近くなり、市場シェア率も昨年同時期の2倍。スキンケア市場でシェア3位となった(自社調査)。

逆風の中で販売開始

ミン・ハンを起用したポスター

目薬、リップケア、ニキビケア、男性洗顔料、日焼け止めでシェア1位を獲得(自社調査)しているロート・メンソレータム・ベトナム(以下ロート)。現在成長著しいのが、日本でも大ヒットした「肌ラボ」だ。

しかし、発売当初は苦戦した。多くのベトナム人女性にはスキンケアの習慣がなく、スキンケア商品は欧米化粧品メーカーのクリームが主体で、流通はパパママストアが全体の8割。つまり、日本のスキンケア商品で代表される化粧水はほとんど市場になく、ドラッグストアを核とした日本の販売手法は参考にならなかった。加えて競争相手は欧米の巨大企業で、肌ラボの10倍以上の広告費を投資していた。

「しかし弊社はブランドコンセプトや品質を信じ、知名率の向上、サンプリング等によるトライアル促進、ブロガーによる使用評価発信など、地道な活動を続けてユーザー数を少しずつ、着実に伸ばしました」(ロート:以下同)。

基本性能は日本と同じだが、ベトナム人消費者のニーズに合わせていくつかの仕様を変更。処方では日本と化粧品法規制が異なる部分に対応。また、ボトルのサイズを小さくして、手に取りやすい価格と容量を提供した。さらに、日本と異なりボトルやジャーを紙箱で包装して特徴を表記すると共に、高品質商品をアピールした。

「トライアル活動では透明感のある、うるおいを実体験できる機器を使っており、皆さん使用前後の効果の違いに驚いています。初めての場合も、実体験による納得、口コミの商品評価などで、安心して使っていただいています」

拡散する口コミ戦略

6肌ラボのトライアル活動

2015年には処方とパッケージを全面的に改良。人気の若手女優・歌手のミン・ハンを起用したテレビCMも開始し、一気に知名度がアップした。同社では、若い女性の化粧品の情報入手経路や購入経路の変化が、競争のルールを変えていると見ている。

大量のテレビCMで一方的な情報発信をする欧米系ブランドの戦略に対して、同社は口コミの拡散に注力した。大量のテレビCMに投資できなかった肌ラボは、一方で競合よりも多く新鮮なニュースを持っていたので、著名ブロガーの情報発信やYoutubeでのビデオ発信、オンラインやテレビ通販での購買促進に注力。ネットでの肌ラボの口コミが広がったという。

同時に、スーパーなどの売り場には「肌ラボコーナー」を開設し、自社プロモーターや薬剤師による推奨活動、トライアル活動を行っている。

「これらが肌ラボが独特な地位を獲得できた理由でしょうが、一番の理由は品質の良さと、ベトナム人女性の肌に合っていることだと思います」